いまは、時代の大きな変革期に入っているのだろうなと思います。

それはおそらく日本だけではなくて、世界の流れの中で見ないといけないのでしょう。

リーマンショックの時によくわかりましたが、経済の流れは世界でつながっている。アメリカの金融商品がヨーロッパの市場にも大きな影響を与える。
そして、世界はいまだに不況から立ち直れずにいます。日本も同じ流れの中にいる。大きくはそういう事です。

こういう時は、物事の根本からしっかり考えると言うことが必要でしょう。経済でも化学や科学でも歴史でも、基礎からキチンと考える必要があります。
いたずらに、目の前の出来事に左右されて瞬間的な判断をしても意味がないのではないかと思います。

いまの段階で一番大きな問題はと言えば、やはりアメリカのQE3があるのかないのか?ということではないかと思います。
すでにQE2でも大きな効果はなかった。米経済が失速する可能性はまだまだ強いわけで、かなり注意深く見守らないと、どんな大変なことになるかわかりません。

こういう時は、大きなコンセプトに則って、物事のやり方の根幹から変えていかないとうまく乗り切れないはずなんですが。

でも、そういう事は「前例踏襲」というコンセプトしかない官僚には切り盛りできないんですよね。政治家がキチンと動かなければ。

野田内閣は増税を目指していますが、こんな不況時に増税を言い出すなんて狂気の沙汰です。それよりアメリカの債権を担保にして借金した方がはるかにマシなのに。「不況時には減税」という、経済対策の初歩の初歩、あたりまえの処方箋すら出せていないわけで、本当に大問題です。

でも、日本人は「不況時には減税が基本」という基礎の基礎をキチンと勉強していないので「震災で大変な目にあっている人たちのためにみんなでお金を出し合いましょう」という、実に情緒的で根拠の薄い「復興増税」に納得しかねない。

震災だろうがなんだろうが、「不況時には減税」が当たり前なのであって、こんな時に増税なんかしたら、助ける側のまともな生活者が困窮して、共倒れになってしまうのなんて目に見えている。

民主党も、9月の中旬に党員資格停止処分になっていた田中真紀子をはじめ小沢派議員が復帰する前に、あわてて代表選を行って、野田内閣に看板のかけかえをしましたが、そういう茶番劇なんかをやっている場合じゃないんですがね。小沢派で党員資格停止処分になっている議員がどれだけ多いか。そういう「聞く耳持たない」やり方で、物事がうまく行くはずがないのです。

「人の話は聞く」
これも基本の基本でしょう。

でも「話の合わない奴らが戻ってくる前に代表選をやって、トップをわしらが握ってなんとかせねば」とかやってる。実に小手先。実にくだらない。

変革期であるからこそ、こういう「小手先」が跳梁跋扈してしまうのだと思います。根幹から変革する必要があるときは、基礎の基礎から勉強をしなおすという態度が、どうしても必要なはずです。

でも、そういう「基礎からキチンと勉強をしなおそう」という態度は、変革期の緊急性が高まっているときこそ無視されがちなんですね。

日本人の多くも、いまは基礎からキチンとコツコツ勉強し直すことこそが必要なのに、どうにも「小手先」の話ばかりに終始している気がします。

日本の歴史はどのようなものか。科学の基礎知識は充分に持っているのか? 基礎データの数値はしっかりと確かめたのか? 欧米の政治思想の流れは把握できているのか? 宗教と社会についてしっかりと理解しているのか? 経済学の基本や大きな流れは理解できているか?

そういう総合的な判断力と理解力なしに、この変革期に正しい選択はできないのではないでしょうか。

で、そういう事をコツコツと学んでいくと、そういう総合的な勉強を積み重ねている人と、積み重ねていない人が一発でわかるようになってきます。

やっぱり勉強していない人は話をしていても、ちーとも面白くないし納得もできないわけです。視野が狭い意見は「はぁ、そうですか。」と言って無視してるしかないわけです。結局そういう意見は「小手先」ですから。現民主党の執行部と同じような、どうでもいい判断しかできなくなる。

ここは、ひとりでも多くの日本人が、キチンと勉強して、総合的な判断力を高めるしかないんだと思います。

そのためには「まだまだ勉強不足だな」という謙虚な気持ちを持って、身の回りの人の意見を真摯に聞き回る必要があると思います。

総合的な知識というのは「現場の知恵」も含めて知識ですから、すべての人が先生です。
で、現場でコツコツと学びを積み重ねている人は、結果としてワールドワイドな世界普遍価値に近づいていくと思うのです。そういう実例は多いです。

とにかくひとりでも多くの日本人が、コツコツと勉強を繰り返すこと。そして自分より物事をよく知っている人、深く考えている人の話を良く聞いて、それを判断材料にしていくこと。それが、この国を救う、とても大事な背骨になるのではないか?と僕は思います。

勉強しましょう。何事も。

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