恥ずかしのヘルメット。
自転車用のヘルメットは、実に悩ましい存在だなぁって思う。
日々、走っているとなおさら思う。
自転車買った時に、良いのがなかったので、買わなかったんだけど、その状態で街を走ると、なおさら悩ましくなる。

まず、自転車に乗っていて、かぶっていないのは、恥ずかしい事なのです。これは正しい自転車乗りとしては当然。
でも、街中を走っていると、かぶるのもまた恥ずかしく感じるようになってきたりもするんですね。
なんせ、僕よりうんと早く走ってる人がメットかぶってなかったりするから。

自分の体力の無さを思うと、カッチョ悪くてヘルメットをかぶれないよなぁという気になってしまう。
というのは、基本として、自転車乗りのヘルメットって言うのは、クルマに対する「私はスピードを出す自転車です。無理な追い越しはしないでください。」というアピールなのだ、という点がかなり要素として大きいからなのですね。

で、もうひとつ言うと「私は正しい自転車乗りなのです」という宣言でもあるわけです。もっと言うなら「クルマから降りろ、自転車に乗れ!」というアピールでもなければならないわけです。
でもって、本当にもう、ぐっちゃぐちゃな自転車環境というものの中で「それでも俺は筋を通すぞ」という表明でもあったりするわけです。

だから、けっこう敷居が高くなっちゃうのよねぇ。

けどもまぁ、かぶってもかぶらなくても恥ずかしいのなら、かぶった方がはるかに安全なのだから、とにかくまぁなんでもいいやと、Bellのベンチャーとか言う7000円のにしときました。安いのでいいのだ、こういうものは。

Bell ベンチャー
http://astore.amazon.co.jp/kids1226-22/detail/B000BPF1PS

でも、いまネットで見たら、これの白もあったんだなぁ。店頭にはなかったので、黒にした。
うーん。黒だとアピール力(=安全性)が弱いよなぁ。まぁ、しゃーないか。

ほんとにね、たぶんやっぱり、みんなあんまりヘルメットをかぶらないんだと思いますね。実際たかだか25キロ出せるかどうか、というヘナチョコ自転車乗りがかぶってると、ちょっとこっけいという感じもある。
で、法律的にはかぶらなくて良いという事になってるし。

でも、正しい自転車乗りは、声を大にして「かぶらなきゃダメだ!」と強く言うに決まってるんです。当然です。はい。ごめんなさい。

でもねぇ、品揃えが少ないのよ。このベンチャーにしても色も豊富にあると言うのに、店頭には一個しか置いてないのよね。もっと上のクラスのもあるけど、それも一個だけ。ようは売り場面積自体がすごく小さい。

でもなぁ、服と一緒だし、長く使うんだし、もっと選べるようにしてくれなきゃ買うのに躊躇するんよなぁ。
でも、あんまり売れないから売り場も小さいんだろうし。ちゅうか「ヘルメットは絶対!」と思ってるからこそ、売り場を広く、品揃えも豊富にした結果が、あの少なさなんだろうなぁと思う。
お店の最大限の努力で、あの少なさなんだろうなと。
やっぱり、こんな発砲スチロールが7000円もしたらいかんよなぁ。
うーん、でも、安くなるためには、法律で義務づけられて、国産の安いのがドーンと出てこないと無理だよねぇ。

ああ、悩ましい。

ということなのです。
子供向けの方は、親の「努力義務」が明記されたらしいので、それなりにカラフルに揃ってるんですがね。大人向けは少ない。
空気入れはスポーツバイクの専門店よりヨドバシで買う方が安いのに、ヘルメットは専門店の方が安いのがある。そういう状態ですからなぁ。
つまり誰も「かぶらないと恥ずかしい」とは思ってないわけですね。
だからなおさら、正しい自転車乗りは、強く「ヘルメットは絶対!」って言うんよね。

●いま、ここにスポーツバイクがいるんだ! 世の中は変わってきてるんだ!

とアピールするための、政治的道具だから。

で、実は、政治的道具だから、かぶるのが恥ずかしいって部分もあるんですよねぇ。
ああ、悩ましい。

自転車って本当に悩ましいですわ。

で、政治的にも、いちおう「正しい自転車乗り」の側に立ちたいので、買ってかぶったわけですが。

ヘルメットかぶって自転車に乗ると、なんかただそれだけで「正しい自転車乗り」になれたみたいな気分になって、ついスピードを出したくなっちゃうんですよね。

よけい危ないやん!
逆効果やん!

とか思ってしまいましたが。

ま、しばらくは、地味な黒いメットで目立たずアピールという中途半端な感じで行こうと思います。
あーやれやれ。悩ましすぎる。





●自転車:ひとよみにっき内実用体験レポート-----------------(2009.09.29追記)

▼基礎的書籍紹介:自転車関連の情報をまとめておきます。
http://hitoyomi.diarynote.jp/200909290836391467/

▼自転車本体:TREK クロスバイク 7.5FX
http://hitoyomi.diarynote.jp/200811231655512820/

▼地図:自転車とストリートビューと旧街道。
http://hitoyomi.diarynote.jp/200811280158586303/

▼階段克服:道、間違えました。
http://hitoyomi.diarynote.jp/200811291203343466/

▼ヘルメット:恥ずかしのヘルメット。

▼ライト:手回し充電ライト
http://hitoyomi.diarynote.jp/200812071125466947/

▼下着:【あったかい!】ミズノ ブレスサーモ アンダーウェア 半袖Vネック A92LN-502
http://hitoyomi.diarynote.jp/200901171257308230/

▼ブレーキ:衝突回避の秘密。(あ、自転車の話ですよ。)
http://hitoyomi.diarynote.jp/200902190451325362/

▼天気予報サイト紹介:雨が降ると自転車に乗れない。
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▼輪行:はじめての輪行。
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コメント

きゃおる
2008年12月6日6:32

つべこべいうのはあなたの照れ隠し、と思っておきます。
とにかく1度かぶってしまえばもう、習慣になって気にならなくなるからね。
バイクはみなかぶってるし、街に出ても違和感なくなるからね。

ちゅうか 自転車用ヘルメットって、ほんまにそこそこのええのってないですよねぇ。

シゲ
2008年12月6日9:47

>きゃおるさん
うん、照れ隠しはある。でもきゃおるさんは都市部の実態がいまいちわかってらっしゃらないからなぁ。

みんなかぶってないんよ。ほんまに。都市部でのスポーツ自転車の普及率はすごい。けど、それは「正しい自転車乗り」の思いとは全然、まったく違ってて「早くて軽くてかっこいい」という部分だけがウケてるというのが実態なんやなぁ、という事です。

なので、かぶってないのにガンガンに飛ばす人はかなり多い。で、またそういう実態があるというのが、実際に走ってみるまで全然わからなかったわけです。なんでかというと、メットをかぶってないとスポーツ自転車に乗っている人でもママチャリに乗っているように見えるからです。メットをかぶっているのを見てはじめて「あ、良い自転車に乗ってるんやね」というのがわかる。

よっぽど自転車好きで、メーカーの名前まで知ってないと、このあたりを外見で判断する術はないんですよ。なんせ見た目だけマウンテンバイクで、その実ママチャリであるというなんちゃってマウンテンバイクとかザラにあるわけですから。実際に自分で走ってみて、追いつくか抜かせるか? というあたりで、その実数がわかってくる。で、その実数がわかってはじめて、「うわー、みんな全然ヘルメットかぶってないやん!」というのがはっきり分ってくるわけです。

いっそ、スポーツ自転車を免許制にした方が良いのではないかと思うくらいに、現実は無茶苦茶です。ほんまに。

それに、現実、いくらスピードが出るとは言え、「私は12キロ~20キロまでしか出さない」という乗り方は有りだと思うわけですよ。家の周辺でだけスポーツ自転車に乗るというのはあり。自宅と勤務先が15キロ以上離れてたら家の周辺だけでしか乗らないって。で、土日だけメットをかぶって遠出するとかね。
で、そういう人にいつもメットをかぶれというのは、それも酷な事だと思うのですよ。
そうなると、やっぱりヘルメットの一番の意味は、決意表明の部分が一番大きいって事になってくるわけですよ。エンジンバイクとはまた全然違う存在なわけですから。自転車は。

正直、ヘルメットというのは「荷物がひとつ増える」という、超うっとおしいデメリットがあるわけですよ。自転車の手軽な魅力をかなりスポイルしてしまう。

バイクみたいに「メットイン」なんてものがないわけですから。だから基本的に、あんまり好きじゃないわけ。もともと。好きじゃないけど、自転車乗りならかぶらないとダメなわけです。で、心情的にはかぶってない人の気持ちの方が良く分かる。邪魔で、値段が高くて、選べない。しかも法的にはかぶらなくても順法なわけですからな。そらかぶらない人の方が多くて当然なわけですよ。

でもかぶらなきゃいけない。
自転車が好きで、車道を走るのが自転車の当然の権利で、そっちの当然さを正しくアピールするためには、うっとおしいけど、別に法的にかぶる必要はなくて、努力義務規定すらないけど、やっぱりヘルメットはかぶらないといけない。

それは安全性の事もあるけど、やっぱり主義主張としての態度表明の意味の方が、少なくとも日本でははるかに大きいと僕は感じますな。

だから「安全のためやからかぶれ」だけでは、ちょっと難しいというのが現実やなぁ。
どっちかというと、邪魔で、値段が高くて、法的義務もないというデメリットも解説した上で、でも、自転車の未来のためにかぶれと言われた方がマシやなぁってところ。その方がかぶる意義が出てくるから。

ほんとうは「かぶるくらいなら、20Km以下でしか走らないヘナチョコ自転車乗りで通す。」としたいところなのです。本音は。
でも、かぶらないとダメ。かぶるのが正義だ。
だからヘルメットは好きじゃないけど、決意表明のためにかぶらないといけないもの、なんですよ。ようするに。

他にもいろいろ微妙で悩ましい問題もたくさんあるんやけど、まだ自分の中で整理できてないし、ネットで書くことでもないので控えておきます。都市部での自転車のヘルメットというのは、なかなかに悩ましい問題ですわ。はい。

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